クリープハイプ「愛す」が嫌いな話とLINEを聞かない男の話
元気ですか?
更新が丸っと一年空きましたが、寿退職エントリではありません。
この丸一年ほとんど更新していないのに、別のところで書いているブログよりアクセスが多くて辟易します。
ところで少し前にクリープハイプが「愛す」と書いて「ぶす」と読む曲を出しましたが、私は嫌いです。
なぜ容姿を侮蔑する単語と愛を並列に語らなければならないんでしょうか。
「ブサイクなのに可愛いなあ」「愛しすぎて逆にブス」なんてのはカップルがベッドの中で呟き合えばいいのであって、「ブス」という単語は差別用語でもあり、さっさとこの世から消え去るべき日本語TOP3の一つなので、曲にして歌う必要はないと思うのです。
ああ、クリープハイプ自体が嫌いなわけではありません。
fm802のキャンペーンソングは最高でした。
「ブス」という単語に苦しみ続けた側の人間としては、自分で自虐に使うならまだしも、他人から発せられるその言葉が大嫌いなのです。
ラジオDJが嬉々として曲紹介をする時間が苦痛でしかありませんでした。
曲は何度も聴いたしレビューも読んだけれど、こればっかりは無理です。
せめてひっそりとリリースしてくれ。ある程度力を持ったバンドがそんな辛い言葉を堂々と使うんじゃないよ。
尾崎頼むよ。栞は好きなんだよ。
さて、この1年間色々ありまして、まあ実際普通の人々から見たら大したことはないんですけど、暫くは新しく他人と触れ合う機会を避けていたところです。
そろそろ人間として話し方を忘れそうだなと思ったので、リハビリがてらアプリで引っ掛けた男性とお茶に行った話をします。(ランチやディナーじゃない所が相手の金銭感覚と出会い難民だと分かる)
結論、もう待合せに遅刻するわ店まで迷うわ話題も出てこないわで、ひたすら私が喋って終わりました。
とても面白かったのが、会う約束も当日の連絡も全てアプリ内だったこと。
ひたすらLINEを聞いてこない。
当日の遅刻連絡もアプリだったので、イヤホンの音量を上げてガンガン激しめのロックバンドを聴きながら待ちました。
7,8分後に落ち合うも、髭の剃り残しが目立ち萎えました。
彼が「甘い物が好き」といい探してきたパンケーキ屋を目指すも、迷いました。
私がGoogleMAPで先導しました。
席に座りパンケーキを1人一皿ずつ注文したはずが、店員さんがまず私の分を持ってきた際に「取皿ご利用ですか?」と聞いてくるちょっと空気読めない感じ。
そこで「下さい」と答えたあなた。
1人一皿ずつ頼んだじゃん?
いや確かに思ったよりでけえなと思ったけどさあ。
誰が今日初対面のお前とパンケーキシェアすんの?
いや店員も店員だよ。伝票見ろよ。2人分頼んでるだろ。
ただでさえデカいパンケーキの皿が2人分、紅茶のポットが置かれて使われない取皿がギッシリ置かれた2人分の小さいテーブル、あの時世界一みじめだったな。
会話も全然進まないので、妙に席が近い周りのお客さんにアプリで出会った2人か?とバレるのを防ぐように、まくし立てる私、醜かったように思う。(居酒屋で隣の男女が気まずそうだったので会話を聞いていたら、アプリで会った関係だと分かったことがある)
小麦粉と卵と砂糖の塊を燃料に轟々とフルスロットルで話題を投げ続けるリハビリスポーツと化した90分。
いやマジで息切れがした。
何故早く帰れなかったって、1人一皿ずつ出されたパンケーキ、相手は1/4ほど残していたのだ。
皿が空だったら出る?って言うさ。
私は完食してたし。何なら紅茶のポットも空だったし。
結局相手がお手洗いに立ち、戻ってきた所でそろそろ出ようかと言われた
甘い物好きなんだって紹介してきた店で、てめえが残すなんてことある?
お前にとっての甘い物はその程度かよ。
女引くためのリップサービスならプロフィール書き直して来い、あと厨房に謝って来い。
冗談みたいなタイミングで、椅子から落ちるかと思った。
隣の人に迷惑だから踏ん張った。
LINEも聞かねえし遅刻するし出された飯も食い切らないお前、わかってるよ、興味がないんだろ、こっちもだよ、と思いながらレジに向かう。
さすがに彼が伝票を持ったので出してもらえるだろうと思いきや、レジスター前で渋ること3秒。
「別々ですか?」と気を利かせそうになる店員(取皿の店員とは別)の口が開く前に、全力で1000円札を置いた。
割り勘にさせない泣きの一手である。
まず前提だが、私は一人暮らしの低所得OLなので見知らぬ男に払う金銭に余裕が無く、プロフィールに「デート費用は男性が多く払う」と明記している男としか会っていなかった。すまない。
且つ相手は年上である。
更に、誘ったのは相手だ。ランチでもディナーでもなく「お茶」且つ自分で店を指定してきたので、カバーできる相場を踏んで来たのだと思っていた。
ちなみに金額は1人1600円程度である。
もうここまで来ると好かれたい振舞いや気遣いはストロングゼロ、遅刻され話を引出され90分も割り勘にされてたまるか、という一心で手放した野口英世、そこから割り勘という選択肢を存在させない野口英世。
財布の紐は締めた。
結局600円くらい彼が多めに出した。
私は限界低所得なので、1000円でも高いリハビリ代だったと思ったのだ。
店を出て、このあと用事があると百点満点の嘘をつき、「じゃあまた」と百点満点の笑顔でその場を去った。
ここで縁があるなら店で話してる間にLINE聞くか、帰り際にまた行かない?ってLINE聞くじゃないですか。
聞かれなかったの、マジで脈無しなのウケる!とか思いながらスマホの電源を切り、センチュリーシネマで映画を見て帰ったんですよ。(劇場内ではスマートフォンの電源をオフに)
いい映画だったな。マジで。
さて、LINEも聞かねえし遅刻するし出された飯も食い切らない彼、こんなに酷いのは初めてだったし、微妙だとしてもそんなあからさまにせんでよ〜って思うじゃん?
映画が良すぎて余韻に浸りたくて、家に着くまでスマホ電源切ったままだったんですよね。
帰ってスマホの電源入れて、アプリ開いたら思わず「ヒエッ」て声が出てしまったんですけど。
「今日は楽しかったです。ありがとう!
また会えませんか?あと、LINE教えてくれると嬉しいです^^」(ニュアンス)(別れた10分後に受信)
いや直接聞けよ!!!!!!!!!!!!
ひとしきり爆笑してから、流れるようにアプリを退会してアンインストールしました。
これ以上ないベストタイミングで、とてもスッキリしました。
映画も面白かったし、最高の夜でした。